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良い賃貸管理会社って?

良い管理会社って、、何?

賃貸管理や仲介など不動産会社の経営者や経営幹部に取材中に、記者に逆質問されることが多々ある。
共通する悩みは社員教育や採用についてだ。やはりどんな会社でも人材確保が一番難しいらしい。
 
先日、全国規模の不動産管理会社A社の経営幹部に取材した。
ここ数年、中小の管理会社を積極的に買収して会社規模を大きくしている企業だ。
その経営幹部は、ある取引について「だまされた」と怒っていた。
聞くところによると、不動産会社Bと管理部門の買収で合意したことが悩みの発端だ。
 
合意後に、さまざまな条件をすりあわせながら会社の統合を進めているが、
合併した企業の社員がまともな社員教育を受けておらず、みじんもやる気がない人材ばかりで困っているという。
 
「きっと買収が決まる前に、管理部門にいらない人材を押し付けたのだろう」と深いためいき。
「わざわざ、そこまでやらなくても」経営幹部は嘆くが筆者には、買収した管理部門に良い人材がいない理由がよく分かった。
 

元々仲介業務中心の会社が管理業務を担当している実態

買収されたB社は管理部門よりも仲介部門を主力に成長した会社だったからだ。
賃貸住宅に関連する不動産会社には大きく分けて、二通りある。
言うまでもなく、賃貸仲介事業と賃貸管理事業だ。
ややこしいのが、賃貸管理会社も店舗を持って賃貸仲介をやるし、賃貸仲介会社も管理部門を持って賃貸管理をおこなう。
管理会社か仲介会社かはどちらの事業をみるかによって変わるのだ。
先の会社が管理部門を買ったのは仲介を主力に成長した会社からだった。
いきおい会社を成長させてきた優秀な社員は仲介部門におり、教育体制も人事評価も常に仲介部門が後回しだったのだろう。
買収前に異動させずとも優秀な社員はもとより仲介部門に集中していたのだ。
 
花形部署というのは企業規模の大小に限らず、必ずある。そして、こういった違いは外からは意外に見えづらい。
賃貸オーナーにとって管理を委託している企業が、仲介メーンか管理がメーンかは大きな違いになる。
日常的な管理業務に関しては会社の規模や知名度以上に担当者のスキルが重要だからだ。
 

有名企業だから、安心?

例えばクレーム処理をとってみればいい。
トラブルが起きて、怒った入居者にとっては会社の知名度など関係ない。
頭の中は「早く対応しろ!」で一杯だ。オーナーにとっては、
入居者の怒りの火の粉がこちらまで飛ばないように気の利いた社員がいて欲しい。
その際、有名企業だからといって優秀な社員ばかりとは限らない、というわけだ。
管理会社の変更を考えているオーナーは、管理部門に優秀な社員がいる会社かどうかはよく調べてみるべきだ。

「優秀な社員が対応してくれると思って有名企業に管理をお願いしたのに…。」となっては後の祭りだ。


住宅コラムニスト

西条阿南

新聞社を経て、フリーランスの記者、編集者として活動。
経済誌や週刊誌などに幅広く記事を執筆中。
8年間で5回の引越し経験があり、入居者目線で鋭く意見を発信する。


 
人気お部屋探しメディアgoodroomを運営しているからこそ分かる、入居者様の「こんなお部屋に住みたい!」を的確に物件に落とし込み、物件価値を最大限に高めるリノベーションをご提案します。

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