賃貸に暮らしている人でも、アパートとマンション、その2つの違いを尋ねられて即座に答えられる人は少ないのではないでしょうか。
アパートはマンションに比べて小規模、くらいのイメージはなんとなく持っているかと思いますが、明確な違いはと言われると難しいですよね。
それもそのはず、実は、
マンションとアパートを区別する明確な定義はないのです。
便宜上、物件を取り扱う企業やオーナー様がそれぞれの判断で使い分けているのが現状です。
明確な定義は無いといってしまいましたが、
物件を扱う側には種別の仕方としていくつかルールがあり、ほとんどの場合「構造と階数」を基準にアパートとマンションを区別しています。
目次
1アパートとマンションの違いって何?
「構造と階数」を基準に区別される場合がほとんどだと述べましたが、
何がどう違うのか、もう少し具体的にまとめていきましょう。
一般的に下記のような特徴を持った物件をアパートと呼びます。
・2階建て、高くても3階建て
・木造もしくは軽量鉄骨造
(鉄骨造の中で厚さ6mm以下の銅材を使用している場合軽量鉄骨造、
6mmを超える銅材を使用している場合重量鉄骨造と呼ばれます。)
それに対してマンションに下記のような特徴があります。
・階数に制限がない(3階建て〜であることが多い)
・鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
2.アパートとマンション、どっちに住むのが良いの?
上記のアパートとマンションそれぞれの特徴から、
暮らすにあたって良い点と気になる点を挙げ、
それぞれどのような人が住むのに向いているのか考えていきましょう。
アパートの良い点
・比較的コストを掛けずに建てられる分、家賃や共益費が比較的安い
・通気性があるので湿気がこもりにくい
・小規模で世帯数が少ないので、どの部屋にどんな人が住んでいるのか把握しやすい。ご近所付き合いが生まれやすい
アパートの気になる点
・遮音性が低く別部屋の音が気になる
・階数が低く、オートロックや防犯カメラが無い物件の場合、セキュリティー面で不安がある
マンションの良い点
・構造上、耐震性や耐火性に優れている
・遮音性が高いので隣や上下階の生活音があまり気にならない
・オートロックや防犯カメラ等、セキュリティ面が整っている物件が多い
マンションの気になる点
・比較的建設にコストが掛かっている分、家賃が高い。
・管理人がいたりエレベーターやセキュリティー設備のある物件が多いので共益費も高い。
・気密性が高いため定期的な換気が必要
(2003年の建築基準法の改正により「24時間換気」が義務付けられましたが、それ以前に建てられた物件である場合チェックが必要です。)
これらのポイントを踏まえて、アパートとマンションそれぞれどのような人に向いているのか考えていきますと、、、
【アパート暮らしに向いている人】
なるべく安く住みたい
ご近所付き合いも大切にしたい
必ずオートロックが欲しいなどの防犯面への優先度が高いわけではない
上記のような人はアパート暮らしに向いていると言えるでしょう
【マンション暮らしに向いている人は】
共有部の設備やセキュリティがしっかりとした物件に住みたい
遮音性にこだわる、自分だけの空間を大切にしたい
あまり家賃を気にしていない
上記のような人はマンション暮らしに向いていると言えるでしょう
とはいえマンションとアパートを区別する法的な規定がないことを忘れてはいけません。
たとえ軽量鉄骨造の建物でも「〜マンション」と表記されている可能性もありますので、ご自身で構造等チェックされることをおすすします。