今回ご紹介するのは、築57年の木造アパートを一棟まるごとリノベーションした事例です。
建て替えもご検討されていましたが建て替えると減築をしなければならないことが分かり、お部屋の広さを維持しながら物件全体のバリューアップを叶えることができるリノベーションを行いました。
完工前に全部屋でお申し込みを獲得した当物件の、リノベーション内容とその効果をご紹介します。
目次
1. オーナー様のお悩み
今回は、築57年の木造アパートを所有されるオーナー様からのご依頼。
退去が出たものの、修繕や設備交換が必要な箇所が多くすぐに入居募集が開始出来る状態ではありませんでした。
当初は建て替えも検討されていましたが減築をしなければならず、賃貸できる戸数も減ってしまうため収支があまり良くありませんでした。
そこで、建て替えと比較して費用が抑えられ、かつ広さを維持出来るリノベーションをお選び下さいました。
https://www.haptic.co.jp/news/2020/09/29/renovation_or_tatekae/
>>参考コラム「築古物件を再生するなら、建て替えとリノベーションどっちがいいの？」
2.リノベーション内容
20㎡〜26㎡の1Rのお部屋のため20代〜30代の単身者をターゲットとし、
若い方に安心してご入居いただけるように、外装を含めたリノベーションプランをご提案いたしました。
①外装も塗装を行いイメージを一新
(左：リノベーション前 右：リノベーション後)
(リノベーション後に新設された看板)
外装は白で統一、さらに木材を使用した看板を新設し、お洒落なアパートになりました。
お部屋を決める際、入居者様は外観や共有部もしっかりとチェックされています。
室内以外の箇所もこだわることで「しっかり管理が行き届いている」という印象を与えることができます。
>>参考コラム「グッドルーム仲介部に聞く お部屋探しで入居者が見ているポイント」
また耐震補強や電気ガス水道の全リフレッシュも行い、長期の運営を見越したリノベーションを行いました。
②多くの方に好まれる内装
外装同様、白を基調としポイントで木材を使用した明るくナチュラルなデザインの内装となっています。
複数の人が入れ替わりで住む賃貸住宅は、10人中9人が良いと思うようなお部屋であることが空室に困らない秘訣です。
個性的な内装のお部屋はたしかに印象に残りやすいですが、好みが分かれるため入居者の幅を狭めてしまいかねません。
そのためグッドルームでは、多くの方に好まれるシンプルな内装を目指して施工しています。
(左：リノベーション前 右：リノベーション後)
(左：リノベーション前 右：リノベーション後)
(左：リノベーション前 右：リノベーション後)
こちらの写真のお部屋は約20㎡とコンパクトなお部屋ですが、床材には無垢床を使用し、スペースを活用して独立洗面台や高さを自由に変えられる可動棚を設置することでバリューアップが叶うようにしています。
また、水回り設備もお部屋のイメージに合ったものに交換しました。
和式トイレは洋式トイレに、タイルが懐かしい在来浴室は乾燥機付きのユニットバスに、長く使い込まれたキッチンも2口コンロ付きキッチンに交換しました。
オリーブ色×白色のお洒落なキッチンは室内の雰囲気とよく馴染みます。
③木造アパートでも音が気になりにくい間取りに
全４部屋、１フロアに２部屋が隣接している当物件。
特に音が聞こえやすい隣の部屋と接する面は、比較的滞在時間が少ない収納や水回り設備を配置することで、気になりにくいように工夫しています。
リノベーションの効果
外装を含めた一棟まるごとリノベーションで物件全体のバリューアップを叶えた当物件。
一部屋あたり約1.5万円の賃料アップに関わらず、工事完了前に全4部屋でお申し込みをいただきました。
築年数の経過したアパートでは、設備やセキュリティ面の不安から入居を躊躇される女性も多くいらっしゃいますが、
本物件の場合、外装もリノベーションされているためセキュリティの不安が軽減され、4部屋中3部屋は女性の方がご入居予定です。
建物情報
築年数：1960年
場所：「四谷三丁目」駅徒歩6分
階数：2階建て（全4部屋）
構造：木造
間取り：１R
広さ：22.0㎡(101)、26.2㎡(102)、20.8㎡(201)、21.2㎡(202)
家賃：全部屋15,000円UP
築57年、木造アパートのリノベーション事例をご紹介させていただきました。
今回の物件が1.5万円の賃料アップ＋工事完了前に全4部屋が成約したように、修繕・交換必要箇所の多い築古の木造アパートでもリノベーションでバリューアップすることが可能です。
築古の木造アパートを再生したいけれど、建て替え費用を用意することは難しい、また構造部分には問題がなさそうであるというような場合にはリノベーションをぜひ検討してみてください。